Geoid_Noutenki

 のうてんきには、世界のトランスDJ 19氏が回し始めてから行っていなかった。よって、焼失時の光景は写真で見て想像するだけ=正確にはわからなかった。
 のうてんきを訪れるのは焼失後、今から約2年前(*)に一度、もちやで行われたpartyの帰りに寄って以来である。平たくいうと、今回で焼失後2回目の訪問。
 つーか昔からtranceのpartyにはいたつもりだが、DJ 19氏のことはよく知らない。

(*)
 これを書いた時期から約2年前ということ。よって、2001年くらいを示していると思われる。

 鳴沢氷穴。途中、ガストができたりして微妙に変化していた。
 ここから樹海を掠ってアタックを試みることにする。
 実はこの時、腕は痺れてるし脚には鈍痛が走って重く、もーでろでろでとても入る気にはならなかった。ここにたどり着くまで、別の場所でどひゅどひゅ散々走り回ったため with もたさいくる。今回は氷穴パス。
 入ってたら、すっ転んで後頭部強打していたかもしれん。
A:「中で人が怪我をした! あたり一面真っ赤だっ」
B:「赤緑色盲の人が見たら、真っ赤かどうかわからんだろう」
C:「色覚異常と言えこの野郎!」
D:「なんだてめーは色盲か」
C:「どいつもこいつも馬鹿にしやがって。くっそ殺してやる」
E:「お母ざんお父ざんがあんぎゅぶっ」子供は子供とは思えない声を最後に上げた。
 外でも阿鼻叫喚。危うく大惨事。


 ・・・。死なねぇっつうか。氷穴から少し奥に入るともう出くわす、あの看板。
 自殺の名所にあるこの種の看板は、自殺志願者の気持ちをより引き締めてしまう効果のほうが大きいと思うんだけど。「きた、俺はきた。もう引き返さない」みたいな。これくらいで引き返す人は、最初から本当に死ぬ気なんてないんだろうし。
 どうでもいいけど、最寄のバス停には自殺を諦めた人の落書きがかなりあるらしいのだが、撮ってくるの忘れた。
 さらにもうちょっと進んでから、左手側50mくらい奥(無論そこまでの道はない。険しすぎ)の光景(地図)が、テレビで観た18才(だっけかな)少女が首吊りした場所としか見えなくて。
 若い男性2人が冷やかし半分、ビデオカメラ片手に樹海に入っていく(鳴沢氷穴からスタートしていたと思う)。迷いながら、遠くで首を吊っている自殺体を発見してしまう、という視聴者(たぶんスタッフ)から寄せられたドキュメント。遺体はぼかしになっていた。シルエットはわかる感じで。
 鳴沢氷穴のトイレから国道とは反対側に奥に入る、のうてんきer(今勝手に作った)にはお馴染みの道なんだけど、ガイドブックとかで来た素人さんには、険しい森に入れると勘違いしていかにも行きそうな道なんだよなぁ。逆に道標とか出てないし。で、途中脇に入って決行。
 そばにも近づく気がしなかったし(つーかそれ以前に、あんなとこ気合入れた靴でないと入れません。転びます)カメラを向ける気にもなれなかった。おっかないもん。木にはビニール紐でマーキングあるし、その場所だと思われるところには、遺体、遺品回収時に使用されたと思われる青いビニールシートが放置されていた。
 以上、想像の自由もたぶん若干。
 ところで、まだまだ浅いこんな道でも、夜一人で歩く気にはとてもなれない。真っ暗で訳わからん状態。


 富士。いつも大きく、そして強く優しい。
 しばらく歩くと急に開ける。畑作地帯。重要ポイント。
 目の前の畑はキャベツ畑。収穫時期には一面のキャベツになる。泥棒の被害にあっているのか、持っていくなという趣旨が丁寧に書かれた看板が倒れていた。
 写真には入らなかったけど、昔から向かって右手側は切り出された or 整地時に排除された(?)巨大な岩が、大量に積まれている。


 ここらへんから道を間違えてる。あの辺り??とカメラを向けている。
 違う。
 途中、離れたところに馬3頭&3人がいた。ある意味ドライブなんだろう。


 違う。


 ここ?? 炭になった樹木は数十年単位で治癒、もしくはそのまま枯れる。ここじゃない。違う違う。
 引き返す。
 敗因は、前出の重要ポイントからすぐ左手側に折れなかったため。重機が入り土地の起伏と植生がまるで変わっていて、以前の面影がなかったからだ(ただし、素直に国道から行けばすぐわかると思う)。間違ってそのまま進んで→左に折れてしまった。


 過去のうてんきだ。また来たよ。
 約2年前に来た時は船はまだあったのだが(中は雨水溜まりまくって池になってた)、それももうない。


 別の角度から。のうてんき坂(勝手に命名)から、皆のうてんきに入っていった。


 上ってみた。木々だけが、かつてここに焼失した何かがあったことを物語っている。
 過去は黒土に炭の破片が散乱して、というか敷き詰められていたに近いのだが、それらは全く見当たらない。枯れた植物と現在、隆盛し始めた植物で、地面は見えない。小さな木まで生え始めている。
 このまま放っておけば、ここは林となるのは確実だ。全部埋め尽くしてしまえ。


 上から下を。
 車が一台もないだけで、この光景だけは昔と変わらないだろう。皆、外に出て森や富士、空を眺めたものだ。


 さあ帰ろう。
 のうてんき坂は裸の土と石ころだったが、このような状態になっている。ふかふかというかなんというか。写真外右側は、かつてトイレがあった場所。
 兵どもが夢の跡。こうして時間は流れる。

P.S.
 Solar Cafeって、のうてんき関係者がやってるんでしょうか?

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