基本的な管理

光、置き場所:
ごく一部の種を除いて、十分な日照が必要。インテリアプランツとして捉えると、株は段々と弱っていく。日当たり、風通しの良い屋外に置く。
夏季は多肉といえども弱るので、遮光を強めるか涼しい場所に移動する。冬季は強健種だと霜に当てなければ越冬する。が、真冬は基本的に室内(無加温部屋で構わない)に取り込んで、明るい窓辺などに置いたほうが無難。余談で、冷気に反応して紅葉する種が多い。
寒さに弱い種も存在し、その場合は最低気温8〜10度程度を切らないようにする。

水:
土全体が完全に乾いてから。冬季は頻度、量共に減らす。よほどの強健種 or 冬型(後述)でない限り、最低気温が5度を切りはじめた時点で断水していないと、逆にダメージを与える。
雨ざらしは避けたほうが良い。日本の気候は、多肉にとっては明らかに多すぎるため。
植え替え時は通常の植物であれば水をたっぷり与えるが、多肉では1週間ほど水やりはしない。サボテン科その他を含め、1週間ほど転がして干してから植え、さらに1週間後わずかに水遣りなどよく使われる技術である。根を守るため。根に腐れが生じると時間をかけて球まで達し、その株は腐っていく。長生きはできない。

土:
大抵の種はサボテンの用土で問題ない。水を比較的好む種であれば、それに赤玉土を混ぜ込めば良いだろう。

肥料:
マグァンプなどの遅効性肥料を少量使う。液体肥料などの追肥は、葉色が悪いなどの症状が出ない限り、積極的に与える必要はない。与える場合も他の植物より薄め、かつ回数もなるべく抑えること。
 上記の事柄を守らないと、簡単に徒長したり、最悪腐る。がっちりとして詰まった葉を持つ株が美しい。多肉は長い時間をかけてゆっくりと成長させる植物、と考えよう。
 また、日本の気候に適応した結果、夏型、冬型、春秋型と分けられる。
夏型:
春から秋に成長。冬は日本の寒さを避けて休眠する。北半球の種は夏型が多い。

冬型:
秋から春に成長(真冬は少し鈍る)。夏は日本の高い気温を避けて休眠する。南半球の種に多い。

春秋型:
日本の暑さと寒さを避けて、春と秋に成長する。高山性を持つ種にこの型が多くなるだろう。
 上記の型について注意すべきは、冬型といっても涼しい環境に置いてやれば、夏でも成長する種は存在する。というように、必ずしも絶対ではないということ。

繁殖:
実生で繁殖する種もあるが、大抵はさし芽や葉ざしで簡単に増える。また、子株を吹く種も多い。

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