邦題は『25時』。スパイク・リー監督の作品はそーとー観ていないので、いかんいかんと思って手に取った作品。スパイク・リーの映画は、嫌いではないのですが。
24時間後に収監される売人 – モンティが、残された自由な時間をどのように過ごすかという話。密告したのは誰なのかまだわかっていない(恋人に疑念を抱くことから離れられない)、それこそ愛犬の世話を誰に頼むかも決めていない。父親と食事もしなければならないし、友人たちと最後のpartyも楽しまなければならない。7年間も過ごさなければならない刑務所で、確実に姦られるという恐怖。
モンティには、やらなければならないことが結構ある。
スパイク・リーさんは、人間の奥底を叫ばすのが相変わらずうまいですね。それらは暴力的な憤怒であったり、見返りを期待しない慈愛だったり。それらどれもが、人間の持っている本質であって。
人種豊かなニューヨークという舞台で、描かれていきます。モンティの友人たちがグラウンド・ゼロ(工事中)を見渡せる高級マンションの一室で、語る場面なども出てくる。
好き嫌いが分かれるところではある。が、スパイク・リーさんが苦手な人でも不思議な余韻に包まれて、規範批評的感情はほとんど持たないと思います。「そう生きられるかもしれない」からです。
うおー、ネタばれせずに最後の良さをどうやって書けばいいのか、めためた悩んだ。
参考:25時