『バガボンド』18巻出ているわけですが、14巻でいきなり遡って小次郎の赤子の頃から描き始め、この巻でようやく武蔵の物語の冒頭に追いついた。うーん、長かった。
二人は関ヶ原の戦いの跡で出会う<「二匹の獣、邂逅す」。時は慶長5年9月15日。
小次郎は師匠の伊藤一刀斎に誘われて、戦見物に来ていたのでした。
ところで、『バガボンド』興味ない人に多い傾向で、よくわからないらしく
「バカボンド」
「バカポンド」
と発語する人が多いのですが、vagabondという単語@英語はちゃんとあります…。
さらにどうでもいいことで、NHK大河ドラマ初期の頃、比べて観てたりしました。今は大河ドラマに全く興味をなくして、あっちはどうなっているのかわかりません。市川新之助(武蔵)の演技が、脳に機能障害がある人を演じているのか、もしくは学芸会レベルなのでつまらなく。そこには空気がない。
しかし小次郎が聴覚障害者という設定、思い切ったことをしたもんだ。<井上雄彦
私的には自分なりの解釈で構築していくことは、全然構わないと思っています。そもそも、原作の吉川英治著『宮本武蔵』に完全に沿う必要はなく、また、あの原作自体、吉川英治によって作られた虚構です。
真実は、
・二刀流で戦ったという記録は乏しい。剛腕ではあったけれども、演武のときのみだったのでは。
・武蔵が戦った小次郎は、下手すりゃ老人だった。少なくとも美青年ではない。
・武蔵は巌流島には一人で行っていない。弟子たちを引き連れていた。頭を打たれて気を失った小次郎は意識を再び取り戻し、武蔵を背後から襲ったが、弟子たちに斬られた。
などと諸説ふんぷんです。
それだけ謎多く、魅力ある人物なのでしょう。