ダイビングに関して、経験本数を100本単位で数えられるベテランからはまだまだひよっ子 or ヘタレな私ですが、耳抜きだけは得意だったりします。物心ついた頃からエレベーターなどで耳に違和感を感じると、唾液さえも飲み込まないヨーイング法と呼ばれるものを自然にやっていた。体験ダイビングのとき、皆、意識して(耳抜きを)始めるのかと少し意外だったりした。
そのヨーイング法を、書物などに書かれているよりはっきりと記しておけそうなことに先日、気がついたので試みてみることにする。
まずはじめに、耳抜きには3種類の方法があるとされる。
●鼻を摘まんで軽く鼻をかむようにする方法
始めに習うが、鼓膜に一番負担がかかる方法。片手が塞がれて手間なので、深度をかなりとってしまってから耳抜き→余計に困難になる or 負担がかかるという悪循環に陥る。風邪気味で耳抜きしにくいとかでない限り、徐々に下記の方法に移行したほうが良いだろう。
●大きく(?)唾液を飲み込む方法
上記の方法に慣れたら、通常はこの方法へ移行するようだ。別に溜める必要は無い。
●ヨーイング法
パイロットもこの方法で耳抜きをしている。鼓膜への負担も一番軽い。習得すると無意識に行うので、違和感を感じると(30〜50cmぐらいの深度差でも)すぐ行うようになる。よって、一般に耳抜きがしにくいとされるヘッドファースト(頭から潜行)でも、ぽんぽん楽に耳抜きしつつ全く問題なく潜行できる。
ヨーイング法の習得方法とされるものは存在して、「指を噛みつつ、唾液を飲み込む」。実際、やってみるとヨーイング法より難しいんだけど(笑)、感覚的なことは認識できると思う。それは唾液を飲み込む方法とヨーイング法に共通していることで、「咽喉の奥を広げる」。
唾液を飲み込むときは咽喉の奥が広がって→そのまま飲み込んでいるわけだけど、ヨーイング法は咽喉の奥だけを広げるようにする。このとき、口の中はどうなっているのかと思い、口を開けたまま鏡に向かってヨーイング法をしてみた(簡単にできます)。すると、咽喉ちムこが上に引き上げられているではないですか。舌の位置とかは全く変化しない。
結論:
ヨーイング法は鏡に向かって、口を開けて観察しつつ練習すると早く習得できるかも。最初はなるべく口を開けながら、唾液を飲み込んで耳抜き→咽喉ちムこが上に引き上げられているのを認識。そうしたら咽喉ちムこのみを上に引き上げてみる。
それで感覚がつかめなければ、「口を半開きであくびする」というのもヨーイング法の入り口になりえることに気がついた。鏡で確認してみましょう。これも咽喉ちムこのみを上に引き上げている状態に近い。
これであなたも耳抜きマスターだ!! たぶん。
余談:
耳抜きマスターになると、ヨーイング法で耳管を開いたまま鼻で軽く息を吸うと同時に、ヨーイング法を止める→人工的に加圧状態を作れたりします。ダイブ中、耳抜きを我慢すると妙に圧迫されて聞こえが悪くなるあの感覚が、いつでも楽しめます。
ただ、おもしろがってやっているとたぶん中耳炎になるので止めておきましょう。:D
余談2:
「耳抜きがうまくできない」というのを英語で表現すると
I can’t equalize my ears well.
でたぶん良いと思います。不安な人は現地ガイドにちゃんと伝えておこう。