Artist: Dhapa Ganambarr
Key: D#, 155.5cm, 4.2kg
トップ内径: 3.2cm/ボトム内径: 9cm
刻みやすいのを選ぶとE、Fあたりが多くなる⇒少し低めで刻めるのを探してた。このイダキは普通に刻みやすい=抜けが良く反応も良い。音量も十分というか大きい。全体的に丁寧な仕事で、トップも綺麗で蜜蝋無しのナチュラル。あひー。曲がりが強いイダキだけど、フリースタンディングする(保管はもちろんフリースタンディングさせてないけど)。
このイダキもおそらくクラック入らない気が。理由は、シロアリに食われてたぶんそれほど経たないでイダキに(新しい木)、という個人の感覚で。
ディジュ/イダキで速く刻みたいが豊かな音色でとなると
1. キー高めだが、厚みのある/幅のある倍音を出すもの
2. D#/Dあたりだが、抜けが良く反応が良いもの
になる。で、長いこと見てきたけど、1は探せばそれなりにある。2は探してもみつかるかは運次第。
(特に現代)ディジュ/イダキ奏者&制作者の傾向みたいなのもあって、速く刻めることにどうしても重きが置かれ、意外と音色は優先順位が低い(マスタリングでもある程度なんとかなるし)。なので、なおさら速く刻めれば全て良しみたいな傾向が強くなる&キーも高めになる。
これらを考慮すると、MEINL S-shapedディジュ(キー D)はあの値段かつ安定した工業製品として出せていて、考えてみればすごいかも。約50cmだけど伸ばせばたぶん170cmぐらい?になるんで、形状的に共通する部分ありそうな。
刻める形状⇒
刻めるイダキ/ディジュが欲しいなら、トップは細く締まってるのがまず条件。下の1/2ぐらいから広がっていきベルになると良い。で、内壁は丁寧に削られていること。
トップが太いとぱっと聞き音色/共鳴はよく聞こえるけど、刻めない。それだけいきなり体積/空気が存在していることになり、反応がかなり悪くなる。本人は自分の口の中の音/声がよく聞こえる傾向にあるため、出音の反応の悪さに気づきにくい(初心者で陥りがち)。
曲がりはそこで詰まっていなければ音色に貢献する。金管楽器やMEINLのS-shapedが極端な例。
これらの条件を満たしていて実際に刻めるイダキ/ディジュの中で、
・キー高めだが豊かな倍音
・キー低めだが反応良し
というものを探していくことになる。
※キー高めだが籠もり気味であまり反応良くない、というイダキ/ディジュももちろん存在する。
Sony α9 II + FE 24-70mm F2.8 GM