パラグライダーの初飛び(一人での初高高度飛行のこと)は先週(’14/5/30)に済ませている、有給使って。週末はどうしても混むので自身&イントラ共々、余裕がある時がいいかなーと思って。
飛ぶまでは
飛びたい:おっかないのでできれば避けたい=7:3 or 6:4
というなんとも不思議な心理で。まぁ
飛びたい:おっかないのでできれば避けたい=10:0
になる時は無いでしょう。ダイビングでもそうだけど。10:0だと完全に日常で全く緊張感無いし、これっていずれ事故に繋がる。
夕方になって風が落ち着き、テイクオフに上がる。テイクオフに上がる前のシャトル(車)で(ガチなドナドナだな)と感じるが、言ってしまうと洒落にならない気がしてとても言えない。
自分が初飛びする直前に、すごいスタ沈(テイクオフ直後、脇の森に激しく突っ込んだ…)を思いっきり見たりして、まじでどうしようとかもあったり。まぁ今日は飛ぶために来たんだしと自分につくづく言い聞かせ、素で何度か大きく深呼吸して立つ。通ってるスクール、テイクオフの角度は大げさではなく崖なんだよ…。※
深呼吸したらあとは飛び出すしかない、イントラの無言の視線も痛いし。もー吹っ切れて今までやってきたこと ─胸を張ってゆっくり歩きだして、立ち上がったグライダーを感じつつ少し抑え、前傾に移りハーネスに体重を掛ける、あとは走り出すだけ─ が自分でも感心するほど綺麗に出た。
テイクオフ後、グライダーはすぐに素直な滑空を始め、周囲はあっという間に風切り音が響く風の世界になる。タンデム以来だっけ。でも今は一人で高高度をどしゅーっと飛んでいる。
もーハーネスに座っても大丈夫。ぐりぐりと身を沈め両足をばんばんと合わせ、きちんと座れている合図を出す。無線を聞きつつ、自分の位置を確認をしながら飛行する。飛んでる。高いところを飛んでる。当たり前だが、風をはらんで飛行している自身のグライダーも初めて見上げることになる。白い生地から透けて通して見える、ブルーとライムが鮮やかだ。
方向の微修正や90度および180度ターンもうまくいき、ランディングへのアプローチもど真ん中で上出来だ。ターンの体重移動は2輪と近いものがあり、ちょっと似てるなと思う。もっとも、パラグライダーは膝でタンク挟める訳じゃないし、周囲には何もない完全に3次元的な概念のもと、揺れながら飛んでいるので違う部分はあるが。
ランディングへはハーネスから身を乗り出すのはもちろんのこと、フレアーの前にブレークコードをやや下げて、少し沈下&スピードを落とすなんてことも自然に出た。フレアーも当然決まり、着地したら2、3歩軽く走る程度だった。初めてなのになんともあっさりまとまった。
そしてイントラからの祝福や握手。ありがとうございます。飛んじゃった。飛んでみたらなんとかなるもんだ。
風が落ち着いている時にどんどん飛んで、飛ぶことに慣れていかないと。それと無線の指示で技術や高度感覚、高度処理を補っている訳で、自分で掴んでいかないといつまでもダメでしょうね。サーマル(上昇風)に乗るのはこれらができてからになる。
何はともあれ、ほぼ生身で飛ぶすんごい趣味が始まった。始めて良かった。あの集中は純粋なものだ。
※
角度が少し緩くなったTO2はほぼ完成していて、芝の根張り待ち。7、8月には使えるようになる模様。テイクオフに対するストレスはやや軽減されるんじゃないかな。初心者だけでなく経験者もTO1はきつい…。某誌では「なかなか魂震える系」と称された。