2009/9/26〜
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私的概要

 '09年の3月に、マーレから南下するミーム環礁ルートのダイブ・サファリ(クルーズ)に参加。このときはドーニ座礁という事故により、ミーム環礁には未到達。ある意味、貴重な経験だったが、同時に雨季のBaa Atoll(バア環礁) > Hanifal(ハニファル)というサイトでの映像を、船上で撮影者に見せてもらう機会があった。
 そこではナンヨウマンタ(マンタ)の「群れ」が乱舞していた。ダイバーならすぐに理解してもらえると思うが、普通ではない光景だ。「これはいっとかないと」となり、'09年の9月26日〜日程でバア環礁ルートのサファリに参加した。
 バア環礁はマーレのだいたい北西に位置する。朝、北マーレでチェックダイブした後、クルーズはひたすらバア環礁を目指し夕方に到着、そして1本ダイブして移動日は終わる。

(クリックすると拡大画像を表示します)
 念のため。例えばバア環礁でひとつの島に一瞬見えるが、そのままだけど環礁のため、大小様々な島がその中に点在する。環礁の中は環礁湖と呼ばれる外海とは違った穏やかな環境になっている(環礁の切れ目のチャネルは流れるが)。

Hanifal(ハニファル)

 もったいぶらずにすぐに核心に触れてしまう。'09年現在、人が見つけた中で、世界で一番ナンヨウマンタが集まるサイトに違いない。ナショナルジオグラフィックではハニファル・ベイとしているが、まぁどちらでも。水上からは普通の海だけど、中に入るとリーフや砂で湾状になっていて、底は砂地のサイト。環礁湖という大きさではないと思う(より小さいはず)。深いところで20m程度。
 そのサイトにおいてスクーバで、ナンヨウマンタが群れているとき(すでに数えられない)に1本、さらに群れているとき(群れが入れ替わり立ち代りでマンタ玉も形成)に1本、という機会を持てた。人を恐れず、出ている間はスノーケルでもそこらへんにわらわらいる。何枚いるか数えられないので、あそこでは「たくさん」と表現する。
 クリーニングではなく捕食で集まっているため、どの固体も常に口を開けている。ナンヨウマンタの数も凄かったけど、肉眼ではっきり見える大きさの、濃い色がついたプランクトンも猛烈に漂っていた。首とか結構刺された。
 ただ、1時間半後に戻ってくるとナンヨウマンタはほぼいなくなっていたりして、当たり外れが大きいサイト。シーズンはもちろん雨季になる。大潮などはほとんど関係無く、風の影響のほうがあるとのこと。実際、自分の日程は小潮だった。
 それと今回思ったのが、再来年('11年)になるとあれが観られるかどうかは少し怪しい。ありえない凄さは本来、口コミで細々と伝えられていた。その証拠に近年の海外でのモルディブ・ダイブ・サイト本でも、バア環礁の項で載っていない。しかし、ナショナルジオグラフィックの効果は大きく、既に4、5艇集まっていた。Y氏(前出の人。前から来ていて、3月のクルーズでハニファルの映像を見せてもらい今回も重なった人)の話では、去年は1、2艇だったようだ。人が集まれば当然、野生は散ってしまう。

 そういえば、ハニファルでジンベエ同時というのはなかった。去年('08年)はジンベエもハニファルに入ってきて捕食。直立になって大量の水を飲み込んでいたという。しかも下半身(?)がリーフに載ってしまい体がくの字に曲がっていても、気にせず夢中で捕食していたそうだ。
 ジンベエ同時も難しくなってくるんじゃないかな…。ジンベエはナンヨウマンタ以上に船には敏感な個体が多い。

(乾季と比べた)海況ほか

 全般的に風がいつも強めで波も立つ。船も揺れる。が、流れはほとんどない。透明度は若干落ちる。プランクトンが増え、魚の群れは大きくなりやすく、大物も出やすくなる。
 雨は1日降り続けることはないが、スコールでざっと降る(1回の雨量はまちまち)。
 それと、ロープによる潜行、安全停止は皆無なので、いちおう念のため。

撮影機材について少し

 ハニファルに行くなら、コンデジでも外部ストロボは絶対に揃えたほうがいい。内蔵だと凄まじく多いプランクトンが光って映り込みまくる=ワイド(個体数をより多く入れた絵)を撮りたいのに、引くとダメダメになる。帰ってからがっくりくること請け合い。>俺
 レンズから距離をおける外部ストロボだと、その現象をかなり回避できる。外部ストロボはカメラが変わっても汎用性が高いので、無駄にはならない。自分はINONのS-2000はじめるパックD4」(PDF中部のグリップとのセット)+L型光Dケーブルセット+アームを揃える予定。元々ワイドが好きだし。ちなみに、S-2000は小さいが性能はかなり高い。最初、SEA&SEAのを考えていたが、人にINONを教えてもらった。
 でなければ、映像(ビデオカメラ)にいっちゃうのがお勧め。動きも記録できるし。

 それではいつものように、写真は時間的編集をせずふつふつと取り上げていく。日付ごとにページが変わる。