上にいるのはカスミアジかな。 |
このサイトは珊瑚が見事だった。透明度も良かったなぁ。
著者近影(まじ)。:D あ、ゲージはきちんと留めているので誤解なきよう、念のため。 |
クラゲが攻撃を受けている。この写真からこのページ最後まで、Richelieu Rockでの出来事。
優美だ。
写真を撮ろうとする人間はなかなか華麗な動きを見せる。
まさに豊饒。
Richelieu(=豊饒) Rockというダイブサイト名に異論は無い。写真下部は藻でなく、根に群れている小魚(スカシテンジクダイ)および稚魚(フュージュラー、バラクーダ)など。
ここのギンガメアジ、普段は中層〜深場にいるそうだ。この日は表層で群れていた。
そもそも前出のマンタもここより南のボン島、タ・チャイ島付近でよく出現し、Richelieu Rockではほとんど見られないという。今日は何かがおかしい。
そういえばギンガメアジ、確かクルーズ中、夕食で出てたなぁ。味はアジ、別に洒落じゃなくて。
この場面に遭遇するまで、危なかった。
突然、他のパーティーを含め周囲が、激流の中をかなりのスピードで泳ぎ始めた。最初はマンタか何かだろうと思ったが、それにしては皆、異常な慌しさだし、肝心のターゲットもなかなか出現しない。100本単位で経験本数を数えられる玄人の中で、初心者の自分はあっという間に最後尾になった。間隔も徐々に開いてくる。透明度は悪く、遠く離れぼんやりとしたフィンを頼りについていく状態に。
「これはやばい。まじロストするかも…」
荒い息の中でひしひしと思い始める。一人で根から離れ、船が寄れる位置まで流されながら安全停止、浮上してシグナルフロートを立てなければならない。それらを全て「独力で」できるだろうか。第一、正しい位置に浮上できる自信もまるで無い。あれっ、オレンジブルー(船)のことも見分けられるのか??
そんな中、どこからかEmiさんが出現し引っ張ってくれる。自分の前を泳いでいたヨウさん(実は離れた前方とのくさびになってくれていた)はじめ、きちんと考慮してくれていた。ヨウさん、上がってから「まぁ誰かの写真を見せてもらおうと思って」という様に表現していた。なんていい人なんだ。
Emiさんとしばらく一緒に泳いだら、目の前はこんな状況になった。生々しく滑らかな動きを見せるジンベイ。これは現実だ。
大きい…。ゆっくりと尾を振っているが、かなりの速度が出ている。本人(?)にとっては牛歩並みの散歩なんだろうけど。ギンガメアジが乱舞するようにジンベイに続く。
いったん離れて見えなくなったが、追いかけると向こうから再び現れる、というのが数回繰り返される。
バイバイ。碧い碧い大きな流れの中に消えていった。
一緒にフレームに入っているのはEmiさん。俺でも観れたよ。ありがとう。